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メディ・あさお222号(2020年5月25日発行)
【あさおライブラリ35】麻生の地に響く「天使の歌声」 ゆりがおか児童合唱団
「〝天使の歌声〟がすくすくと育っている。百合丘団地周辺の小・中学生で結成された『ゆりがおか児童合唱団』で、年一回の定期演奏会に加え県や市の合唱祭に出場するなど、地域に根ざした演奏活動を行い、清らかな歌声は『心が洗い流されるようで、すばらしい』と市民の間でも評判になっている」〈「くらしの窓」394号(1978年12月5日発行)より〉
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百合丘団地の主婦を中心に結成した「百合丘コーラス」の練習に子どもを連れてくる人が多く、当時団地住民で、指導に当たっていた山田榮子さんの発案をきっかけに誕生した「ゆりがおか児童合唱団」。1970年発足で、ことし50年を迎えます。
日本を代表する児童合唱団「ひばり児童合唱団」の一期生であり、大学の音楽科を卒業、声楽や合唱指揮などを学び、教師も務めた山田さん。腹式呼吸による発声法など、基本をみっちり身につけさせる厳しい練習のかいあって、同団はNHK「みんなのうた」やCMソングのレコーディングに参加したり、プロと共演、数々のコンクールで受賞するなど、輝かしい活動歴を積み重ねていきました。
中でも節目となったのが「子どもたちをヨーロッパの教会で歌わせたい」という山田さんの夢が実現した、1996年のハンガリー・ウィーン公演。「先生は『ヨーロッパの合唱曲』を伝えることに情熱をかけておられました。グレゴリオ聖歌から現代までの幅広い時代における様々な曲を、入団テストもない子どもたちが原語で歌うため、発音はもちろん、歌詞によっては専門の先生を招いたり、宗教曲の背景にある信仰を説明しながら練習を重ねていたそうです。現地ではいくつもの合唱団や地元の方と交流し、大聖堂や老人ホームなどでコンサートも行ないました」(同団関係者)。
しかし2009年、山田さんの急逝で、同団は存亡の機に立たされます。「団員の『なくさないでほしい』という思い、OBOGやその保護者など多くの関係者の支援を受け、OBで声楽家の藤井大輔さんが跡を継いで指導くださることになりました」(同)。
現在は小学1年から高校3年までの男子9人、女子29人が、毎週日曜午前、川崎青葉幼稚園で練習を行っています(新型コロナウイルス感染症対策のため現在休止中)。指導者が男性になったことで男子の入団者も増えたそうですが、「音楽によって健やかな、豊かな心で成長してほしい」という山田さんの願いは、変わらず引き継がれています。
(2020年5月25日号掲載)
「メディ・あさお」とは
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タブロイド版全8ページ、発行部数は約7万部。
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