川崎市麻生区の地域情報紙「メディ・あさお」です
地元の情報をきめ細やかにお伝えします

メディ・あさお217号(2019年12月25日発行)

【あさおライブラリ31】明治・大正・昭和の地域史綴る「柿生村と私のあゆみ」

 「柿生村の最後の村長さんがつづった『回想録』が出版され、市民の評判となっている。柿生村は明治二十二(一八八九)年に誕生、昭和十四年に川崎市に合併されたが、同村の歴史や当時の人々の暮らしなどを多くの市民に知ってもらおうと(中略)刊行したもの」【「くらしの窓」431号/1979(昭和54)年12月15日発行より】

上麻生、下麻生、早野、王禅寺、古沢、万福寺、片平、五力田、栗木、黒川の各村が合併したのが神奈川県都筑郡「柿生村」で、2019年は誕生130年、廃止から80年となる年でした。その最後の村長、川崎市合併後は柿生出張所長を務めたのが飯塚重信さんです。
そして40年前、飯塚さんが書きためた文や記録をまとめて、昭和一桁年代生まれの地元有志の集い「柿生昭和会」が「柿生村と私のあゆみ」を刊行しました。
栗木で何百年も続く農家に、長男として1891年に生まれた飯塚さんは25歳で柿生村役場に勤務し、終戦の年に退職するまで、激動の時代を経験。米寿を迎え同書を刊行した1979年に至るまでのエピソードが291ページにわたり、詳細に綴られています。
例えば関東大震災では片平分教場が全壊、貧弱な財政を理由に廃止を決議したところ住民の強い反対に遭い、再建となったこと。柿生駅は三千円の地元負担で用地を買収、小田急電鉄に寄付することで1927年に設置されたこと。都筑郡のうち柿生村と岡上村だけが横浜市ではなく川崎市へ合併交渉を行い、難航を極めたこと。太平洋戦争中、海軍の重要な機械や書類、人物を疎開させるために、柿生出張所から真福寺方面にまたがる山林に防空壕を掘る工事が進められたことなど。豊富な写真や資料とともに、柿生村ならではの習俗や産業なども紹介されています。
同書は麻生図書館、同柿生分館や柿生郷土史料館などで、今でも読むことができます。

【「くらしの窓」とは】
新聞販売店・赤本新聞舗(現・あかもと本舗)創業者の赤本良造が、1955年に購読者サービスの新聞折込として創刊。高度経済成長期の地域の変貌ぶりなど、全国版の新聞では紹介しきれない情報を読者に伝え、地域情報紙のさきがけとなりました。
その後、関連会社のくらしの窓新聞社(現・メディスタくらしの窓新聞社)に引き継がれ、2011年まで56年間、1397号を発行。本紙「メディ・あさお」は「くらしの窓 麻生区版」として2001年10月に創刊されました。現在の社長・赤本昌応は3代目にあたります。

(2019年12月25日号掲載)

「メディ・あさお」とは

川崎市麻生区で月1回発行している地域情報紙です。
タブロイド版全8ページ、発行部数は約7万部。
麻生区内(岡上をのぞく)の各家庭に手配りでお届けています。

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