川崎市麻生区の地域情報紙「メディ・あさお」です
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メディ・あさお211号(2019年6月25日発行)

【あさおヒューマン】麻生警察署署長・大村哲郎さん

ここ最近、大きな事故や事件のニュースが耳に入ってきます。そんな中で「区民の皆さんは、麻生区の『治安の良さ』を体感しているはず。これを何としても守っていかなければいけないぞ、と責任を改めて感じています」と話すのは、ことし3月から麻生警察署長を務める大村哲郎さんです。
大村さんは宮崎県出身。高校卒業を控えてご両親と相談して警察官を志望し、宮崎県警の試験を受けたとき、その試験場になぜか神奈川県警のポスターが貼ってあったことが人生の転機になりました。「宮崎県警は落ちてしまって、それなら神奈川にしようと」神奈川県警の試験を受け、合格したのです。「よその県なら福岡でも大阪でもよかったはずですが、これが運命だったんでしょうね」。
横浜駅西口交番を皮切りに、若いころは主に交番勤務の仕事を長く続けてきました。また、学生のころから剣道を嗜んでいた大村さんは「逮捕術」という警察独自の武術にも精通し、各県警対抗の全国大会に神奈川代表の一員として3度出場。うち1983年には全国優勝も果たしているのですから、これほど頼りになるお巡りさんもそうそういなかったことでしょう。
やがて、県警の機動捜査隊を皮切りに、大村さんは私服勤務がもっぱらの、私たちが一般に想像する「刑事さん」に。県警の捜査1課にも長く勤め、検視官なども歴任しました。「扱う事件は殺人や強盗。厳しいしつらいし、事件があれば深夜でも出動して1週間も家に帰れなかったり、警察のプライドに賭けて犯人を捕まえなきゃというプレッシャーもある。もう、思い出だらけですよ」と語る大村さん。「家族にはそういうものだと言っていましたから」とあまり多くを語りませんが、ご家族の理解と支えなくしては勤まらない激務だったことは、言葉の端々から容易に想像できます。
幸い、大村さんが携わった事件はすべて犯人が逮捕されて解決しているそう。未解決事件がないことは、逮捕術での全国優勝と合わせて、大村さんの“小さな"自慢になっています。
「いろんな節目、運命の岐路があったけれど、何が正解かは分かりません。仲間や上司に助けられながら、与えられた仕事を頑張ってきました」と振り返る大村さんが署長を務めるのは、今回の麻生署が初めて。実は「刑事になって最初に担当したのが、麻生区での現金輸送車強盗事件でした」という以外、これまで麻生区とは縁がなかったのだとか。
「捜査1課と縁がなかったということは、それだけ平和な街だということなんですよ」と解説してくれた大村さん。「治安を守るというのは警察の本来業務ですから、警察人生の集大成のつもりで頑張っていきたい」と話す一方、「営業スマイルとは無縁の仕事ばかりだったから、区民の皆さんの前でスピーチしたりするのはどうも苦手でね……」と、頭をかきながら苦笑いする一面も見せていました。

(2019年6月25日号掲載)

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