メディ・あさお198号(2018年5月25日発行)
地域コミュニティの新たな場 麻生区内「子ども食堂」レポート
子どもが一人でも来られる、無料または低額の食堂「子ども食堂」。ここ数年で「子どももおとなも含めた地域の交流
拠点」としての運営も急増しています。区内で昨年開設された3カ所も、安定した継続を第一に改善を重ねています。
◆毎回異なるメニューとお楽しみで参加者増
「まぶね食堂」は下麻生のまぶね教会で毎月第2土曜日の午後0〜2時に開催。同教会のホールと調理場を活用し、牧師の石井智恵美さんと地域ボランティアが、献品された食材を中心に毎回メニューを考え、定食スタイルで提供しています。
「ご飯を食べながら、地域の子どもとおとなが交流する場」として、宗教の勧誘ではないことを明示。4月は一人暮らしのお年寄りや障がいを持つ人も含め、50人近くの利用がありました。有志によるミニコンサート、綿菓子のふるまい、ホットプレートで自由に焼くホットケーキなど、趣向を凝らした「お楽しみ」が人気を呼び、子どもの参加が毎回増えています。おとな300円、高校生まで無料ですが「おとなの方々が多めにお金を入れてくださるおかげで黒字運営できています」と石井さん。できれば電話で事前予約。電話044-988-1104。
◆大学生がいずれ子育てしたくなる街へ
NPO法人アイゼンが、昨年7月から月1回、午後5〜7時に開いているのが「百合ケ丘・新百合ケ丘こども食堂」。百合丘の居酒屋「漁魚(とと)の海」で仕込んだカレーライスを同店並びに「百合丘ルミナス保育園」、万福寺の学習塾「麻生プレップスクール」で提供しています。
4月の回では保育園や小学校帰りの子どもと合流する、仕事帰りの母親の姿が多く見受けられました。イベントを企画し運営資金を集めたりなど、活動の中心は区内在住の大学生。「活動を通じて、通常の大学生活では決して得られない知識や知恵を身につけ、より住みやすい街にすることで、いずれ『ここで子育てをしたい』と思えるようになれば」とは学生代表の伊藤里紗さん。次回は6月18日、おとな250円、子ども100円。ボランティア募集中。電話044-819-6919。
◆田舎の親戚宅に遊びに来たような場目指す
昨年6月にスタートした「たまり食堂」は高石の「陶器ギャラリー・隠れ家和菜 たまり」で毎月第1月曜の午後4〜7時に開催。自然農法の畑で採れた野菜でギョーザを作り、みんなで一緒に食べる、という内容です。
5月の回は約30人の利用で大賑わい。「なかなか全員で外食できる機会がないのでありがたい」という保育園帰りの家族や、近所の乳児をあやす男子高校生などの姿が見られました。「一昔前の世代なら誰もが体験していた、田舎の親戚の家に集まったようなこの場の感覚が、子どもたちの思い出に残れば。参加者を『お客様』ではなく一緒に地域の居場所を作るメンバーとして迎え入れ、息の長い活動を目指したい」と女将のタマリさん。茶碗・皿・箸・コップ持参でおとなは500円+カンパと手伝い、子どもは100円。電話044-951-1603。
いずれも調理設備や場所、スタッフが事前にそろい、月1回で、かかるのは材料費だけなので無理なく運営できているとのこと。近年問題となっている、孤食・小食などの「こ食」解消の場としての役割も期待されています。
(2018年5月25日発行)
「メディ・あさお」とは
川崎市麻生区で月1回発行している地域情報紙です。
タブロイド版全8ページ、発行部数は約7万部。
麻生区内全域(岡上をのぞく)の各家庭に手配りでお届けています。
お問い合わせ先
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