川崎市麻生区の地域情報紙「メディ・あさお」です
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メディ・あさお183号(2017年2月25日発行)

【あさおヒューマン】麻生アシストクラブ会長・中山茂さん

野球。それは戦前生まれの中山少年にとって、希望の光のように感じられたのでしょう。 「それまでは運動といえば陸上競技や武道、相撲ぐらいでしたからね。ゲーム、遊びの要素があるスポーツってすごいなと、ものすごく魅力を感じたんですよ」
小学3年生で始めた野球の思い出を、つい昨日のことのように目をきらきらさせて語る中山さんは、片平で昔から続く農家に生まれました。
「この地域は先祖が大切にしてきた土地。次代の若者に良い環境の町を引き継いでいきたい」と思ってきたといいます。
「グランドを作ってスポーツで地域を活性化したい。これが私の土地利用の夢でした」
当初の理想のイメージは、自然の丘陵を活かした、西武球場だったとか。ある学校の建設用地が中山家の近くにあったのですが、その計画は、学校の都合で中止となっていました。
そんな折、1997年、フロンターレが発足。J1参入にあたって練習場を市内に作ろうとしていました。そして1999年、中止になっていた学校建設用地が練習場に決まったのです。
「サッカーはメキシコオリンピックで日本が銅メダルをとったときから見るようになりました。ボール1つあればできるし、ブラジルじゃ全国民がやってるぐらい。野球以上のワールドスポーツだとわかったし、日本のレベルが高くなってほしい、日本ではこれからのスポーツだと思いましたね」
「サッカーのすばらしいところは、チームの名称に地域名を付けて試合をすることです。自分の住んでいる地域の代表チームを応援することで、皆が一体となれる。こんなスポーツはサッカーが一番ですよ。地元のチームを応援することが郷土愛を呼び、地域をよくしていくことに繋がるんです」
地域活動の役員を永年務める中山さんの経験に裏打ちされた言葉には、説得力があります。2009年には、地域ぐるみでフロンターレを応援しようと「麻生アシストクラブ」を結成。
「フロンターレが勝ったらごちそうを作ろうと思うだけでも楽しいでしょう。応援して誇りにする人を少しずつ増やしたい」
中山さんは少年のころからサッカーに限らず、スポーツを見ることが大好き。そして新聞記事の記録収集も続けてこられたそうです。
「フジヤマのトビウオ、知ってますか? 戦後、水泳で世界記録を次々出してくれて、興奮しました。ラジオ放送の内容は、今も頭の中に入ってるぐらいです」
「納得できるまで極める」「記録して忘れないようにしたい」という姿勢は、 郷土の歴史を継承する活動とも繋がっています。
スポーツを通して郷土愛を育て、よりよい町を作っていく。壮大な夢を楽しみながら実現している中山さんから、開幕に向けてひと言。
「ことしの陣容、いいですね。心1つに応援していきましょう!」

(2017年2月25日発行)

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