川崎市麻生区の地域情報紙「メディ・あさお」です
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メディ・あさお182号(2017年1月25日発行)

【あさおヒューマン】田園調布学園大学子ども未来学部准教授・番匠一雅さん

12回目を迎える子どものまちづくりイベント「ミニたまゆり」。「かながわ子ども合衆国」構想として県の「大学発・政策提案制度」にも採択されているこの活動を支えている番匠先生を、田園調布学園大学に訪ねました。
大阪で生まれ育った子ども時代の先生は、コンピューターが何より好きで「人と話すのは好きじゃない子」だったとか。電気屋さんに並んでコンピューターを触り、アルファベットもよく分からない小学3年生のころ、雑誌の付録を見ながらプログラムの仕組みを遊びの延長で学んだといいます。
中高時代は、「パソコンオタク的」。高1のとき、ひょんなことから文化祭で演劇部と一緒にフック船長役で舞台に立つことになった先生。「人前で表現してすごい拍手をもらって感動した」のだとか。
大学で上京。専門はもちろん、情報処理でした。ゼミで大学にあるコンピューターを自由に使ってもいいと言われ「ワクワクドキドキ」。ここで、すでにコンピューター関連の本を出していた2つ年上の村井祐一さんと出会います。コンピューターの本を大学院生で出せたのは、その影響があったからでした。
大学院に通いながら、コンピューターの塾で講師をしたり、IT化に向けて動き出していた企業で社員研修を担当したり。文章を書くことも話すことも苦手だったはずなのに、好きなコンピューターのことなら伝えるためにさまざまな工夫ができたようです。
そして「常に新しいことをしたい。ずっと同じことをするのは苦手」という先生は、次々と活躍の場を変えてきました。
田園調布学園大学との縁は、先に就職していた村井先輩に非常勤講師を募集していると聞いたことから。30歳で本採用され、福祉もわかるコンピューターの教員に、と言われ社会福祉士の受験資格を取得したのです。その後、父親になった先生は、子ども未来学部に転属。
「昔は子どもが苦手だったんですけど、持ってみると、子どもっておもしろいなと」思うようになったとか。同じころ、ミニたまゆりも担当するようになったのも縁だったのでしょう。
「同じ体験をしても反応はそれぞれ違います。料理をよそったときのお客さんの反応があるだけで、子どもたちは、もっとやりたいと思ったりする。具体的な体験をすることで、私が文化祭で聞こえたような特別な拍手が聞こえるのかもしれません。子どもたちのその気持ちは大事だと思っています」。
2歳、8歳、12歳のご自身のお子さんも「みんな違う。もって生まれた個性を引き出すことが大事」と感じているとか。
参加した子どもたちがそれぞれ、特別な拍手が聞こえるような体験をさせてあげたいものですね。
※ことしのミニたまゆりは、2月11、12日の午前10時〜午後4時。5〜15歳の子ども各日600人募集。参加費1日300円。定員に達しない限り2月3日まで応募受付。詳しくはホームページで。

(2017年1月25日発行)

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