メディ・あさお179号(2016年10月25日発行)
【あさおヒューマン】公益財団法人 川崎市文化財団理事長 多田昭彦さん
「もう半年たったんですよね。3か月たったら、『来たばっかり』とは言えないと思っていたんですが」と、にこやかに迎えてくださったのは、前麻生区長の多田さん。今年度から川崎市文化財団勤務となり、5月には理事長に就任されたのです。「かわさきジャズ2016」が間近に迫ったある日、ミューザ川崎にある事務所を訪ねました。
音楽との出会いは「4つ上の兄や従兄弟の影響で小学4年生からギターを独学で弾き始めた」ことという多田さん。世間がGSブームの頃、ブラッド・スウェット&ティアーズなどのブラス・ロックにはまり、中学ではバンドを組んで文化祭でPPMやザ・フォーク・クルセダーズなどを演奏していたのだとか。
高校生になってからは、音楽から遠ざかっていたとのこと。今回聞かれて改めて、ギターだこを作りながら、短い指を駆使して「Fの壁」に挑んでいたギター少年時代を思い出したとおっしゃいます。
かつて「オペラ部」だったという奥さまのほうが、音楽に対する造詣は深いご様子。麻生区長時代に音楽イベントに夫妻で参加される姿を見かけた方も多いのでは。
そのうち「歌が好きだってことが自分でわかってきた」という多田さんですが、好きなものを楽しむだけの立場から、今やお客さんの満足度も考える立場に。また、音楽以外の能や落語など伝統芸能も含め、幅広く見る立場にもなりました。
なかなか大変なお仕事ですが、区長の経験を経ていることが大きいのだとか。教育委員会に長く関わっていたころは、学校の新設など、建物を造ることが主。区では、地域の人々が活動しやすいようにコーディネートすることが大切でした。「お金をかけるだけでも、効率を求めるだけでもダメな区の仕事をしてきたから、今の仕事に違和感がないんです」と、おっしゃいます。
麻生区の人々の協力態勢には大いに助けられたとも。そして、音楽イベントひとつとっても、よいものに対しての反応が素早い土地柄だったと振り返ります。
「マンパワーもあり、まちづくりのコンセプトもある。一朝一夕でできることではないですよ」
文化財団でも人材を育て、若い人にやる気になってもらいたいという多田さん。そして、明確なビジョンを持った上でミューザやアートセンター、能楽堂などの指定管理を受ける財団でありたいと熱く語る多田さん。リーダーとして経営戦略を立てながら、多くの人を巻き込んでいく手腕が、ますます楽しみです。
人材育成、地域連携プログラムを盛り込み、「ジャズは橋を架ける」がキャッチコピーのことしの「かわさきジャズ2016」。参加することで何かを感じ、明日につなげていけそうです。
問い合わせ電話044-520-0200ミューザ川崎シンフォニーホール。
(2016年10月25日発行)
「メディ・あさお」とは
川崎市麻生区で月1回発行している地域情報紙です。
タブロイド版全8ページ、発行部数は約7万部。
麻生区内全域(岡上をのぞく)の各家庭に手配りでお届けています。
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