「メディ・あさお」掲載記事

【あさおライブラリ5】日本民家園を誕生させた金程の「国重要文化財」

「川崎市は生田緑地に、全国でも珍しい民家集落をつくることをきめ、最初の仕事として先に国の重要文化財の指定をうけた生田金程の伊藤酉造氏所有の民家を緑地に移築することになっていたが、その解体工事が二月二十日から(中略)始まつた」〈「くらしの窓」119号/1965(昭和40)年3月1日発行より〉

当時川崎は「文化不毛の地」とのレッテルを貼られ、約300年前の建造物として貴重な伊藤家住宅も横浜の三渓園に移築予定でした。市教育委員会嘱託として、古民家を集めた野外博物館構想を練っていた古江亮仁さんの「市外に流出させるわけにはいかない」という熱意により、同住宅は民家としては県で初めて国重要文化財に指定され、保存運動をきっかけに1967年、日本民家園が誕生しました。
伊藤酉造さんの奥様のスギさんによると、住んでいた頃は飼い猫専用の出入口や、屋根に明かり取りがついていたそう。「民家園では増築部分を除き建築当初を再現して移築されました。スノコにムシロ敷きの座敷を見た友達に『あんなところに住んでいたの?』と言われ、『畳敷きだよ』と言った覚えがあります」とご子息の廣一さん。
(2017年5月25日号掲載)

【「くらしの窓」とは】
新聞販売店・赤本新聞舗(現・あかもと本舗)創業者の赤本良造が、1955年に購読者サービスの新聞折込として創刊。高度経済成長期の地域の変貌ぶりなど、全国版の新聞では紹介しきれない情報を読者に伝え、地域情報紙のさきがけとなりました。その後、関連会社のくらしの窓新聞社(現・メディスタくらしの窓新聞社)に引き継がれ、2011年まで56年間、1397号を発行。本紙「メディ・あさお」は「くらしの窓 麻生区版」として2001年10月に創刊されました。現在の社長・赤本昌応は三代目にあたります。



お問い合わせ

弊社へのお問い合わせなどございましたら、こちらからお送りください